<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 登高>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 登高>
<BookPage: 376>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
風急天高猨嘯哀，
渚清沙白鳥飛迴。
無邊落木蕭蕭下，
不盡長江衮衮來。
萬里悲秋常作客，
百年多病獨登臺。
艱難苦恨繁霜鬢，
潦倒新停濁酒桮。
<End Poem>
<Translation>
風ははげしく、天はあくまでも高く、さるの鳴き声はかなしい。長江のなぎさは清らかに、砂は白く、その上を鳥が輪を描いて飛びまわっている。はてしない落葉樹林の落ち葉は、ものさびしい音をたてて散り落ちており、尽きることのない長江の流れは、湧き立つように盛んに流れて来る。

故郷を離れて万里も遠く、どこで見ても悲しい秋に、たえずわたしは旅人の身の上であり、一生涯、病気がちのからだで、いま、ただ一人この高台に登っている。さまざまな困難不幸のため、いちめんに霜を置いたようなびんの毛になってしまったことも、たいへんにうらめしい。老衰し、落ちぷれて気力のなくなったわたしは、好きなにごり酒も、近ごろやめてしまったばかりなのだ。
<End Translation>